桜の伐採の日

五月の麗らかというにはあまりに風が強い祭日の朝。
チェーンソーの音が鳴り響く!

次は一体何が始まったんだよ!せっかく下水工事が休みだってのに、家を建てようって工事にはあのような凶器は使うまい。

悪い予感が、当たった。
毎年、わたしが独り占めしてお花見してた。宅地計画地に隣接している盲学校グラウンドの桜の木。
こりゃ、新しいうち建てるのには邪魔だろう。
と、思ってたら伐採してた。

うううううっ!今年は七夕の笹が絶望となり、来年よりひとりぼっちのお花見も絶望かい!
この辺も住みにくくなった。
本気真面目に3匹プラスもう1匹を携えて引越しすることを考えようか?

そうよ。プラスもう1匹が、うちの3軒から4軒先の家の屋根から消えた(昨日やっと戻ってきたのに)

このような有様となってしまい。
SPはチェーンソーに怯えたに違いない。

SPの名を呼ぶと、今や蕗の原と化した青地の中から姿を現した。
だが、SPお腹すいてないらしくすぐさま、わたしの前から去る。
あのな!SP。怖い目にあったのか?

本日は教室は休みなので、午後再度、今度はプクを引き連れてSP探査に乗り出す。

プクよ。妹を探し出すのだ。
良いな。

だが、プク今は休止中の工事の立ち入り禁止区域に立ち入り、調査を開始する。
プクよ。そこは猫は入ってはいけません。
と、書いてあるのだよ。危険ぢゃ!

だが、猫であるプクは意に介さず、懸命に休止中の工事現場を探索する。

異常なし。
と、考えているかどうかはわからない。
プク、工事の重機なんてどうだっていい。妹を探せ。

だが、プク、妹の身の上に関しては心配なしと判断下したらしく。
さっさと家に帰っていった。

いいわよ。プク、お前みたいな頼りない兄ちゃんはアテにしないから。わたしひとりで探すわ。
よくもよくも、わたしの(本当は盲学校の所有)桜の木を切り倒して、わたしの猫を怯えさせたなヽ(`Д´)ノ

搜索の結果、SPはテラスのあるおうちにいた。
ムムムム!SPわたしよりここのおうちのほうがいいのかい?
いーや、そんなことはあるまい。
SPの住処でもある盲学校のグラウンドに入り込んで桜の木を切り倒したことが諸悪の根源。
もおーーぉせっかくもとのテリトリーに戻ってきたっていうのに(´;ω;`)


自転車置き場の隙間からわたしを伺うSP。
SP帰るのだ!わたしのもとへ。

わたしの呼び変えに応じて小道を歩き出すSP。

だが、チェーンソー怖かったよね。
足を止め、座る。大丈夫かSP。


怯えてあたりを伺う。

ダメ。と、瞳で訴える。
わかったよ。SPチェーンソー屋は永遠にはグラウンドにやっては来ない。
立ち直ったらまたもとのおうちに戻るのだよ。そしてうちの猫になるのだよ。

わたしはもとのテラスの家までSPを送る。
夜また来るからなSP。

今日はピアノのレッスンは休み。

時々わたしの代わりにピアノの先生を勤めるランプ(嘘です!!)





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