処女雪

雪の降る夜は楽しいペチカ♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
だが残念なことにうちにはペチカがない。
わたしはペチカもしくは暖炉に憧れて、暖炉のある家にすみたーい!

と、ハウスメーカーに嘆願したのだが。
暖炉って場所とるから家狭くなるし、家中煤だらけになるし、第一空調が効かせてりゃ南関東なんて暖炉に火を熾したくなるほど寒いなんて何年に1度あるかないか。

つまり、装飾品として設置するにはうちは狭いし、実用としては不要であるとの見解。
なのでうちはペチカもしくはそれに準ずる暖房器具はない。

そもそもペチカってロシアで標準仕様の暖房器具だろうが?
ロシアから見りゃ南関東の冬なんてぬるすぎて冬とも言えない気候なんでしょうね。

そしてわたしが雪の夜を心から楽しめないその理由とは?
SPなんであの時逃げたんだ!
こうなるのがわかっていたから捕まえたのだ。

SPよ!無事でいてくれ!
朝、SP確認に乗り出したくもあまりにも雪が深い。
コトを起こす前に雪掻きをしなければならない。
なんでこういう時に限って息子がいないんだ。

昨日と打って変わって今日は日差しが(+_+)眩しい。
わたし雪掻きを切り上げ、SPの立ち寄りそうなところをめがけSPの名を呼ぶ。
応答はない。

まさかこの雪深い中、例の元竹山にいるなんじゃないか?
だが。ここに常時入り込むのはわたしとSPくらい。
雪掻きが進んだ今も処女雪に覆われ誰も足を踏み入れた形跡はない。

これだ!
こんなところに足を踏み入れたら、登頂者はわたしであることはバレバレ、再度言うがここに足を踏み入れるのはわたしとSPを置いて工事人以外ない。
だが、SPの安否のほうが大切だ。

だいたい、この元竹山登りしたところでお巡りさん含め誰も文句言いはしないであろう。
姿を見られるのはカッコ悪いだけだ。
なので登頂開始、万一の場合に備えて雪掻き用スコップを携帯する。

それがまた、切り取られた竹が雪の下に無数に埋まってるもんだから歩きにくいことこの上なく、1度はマトモに足取られて引っくり返った。
だが、SPを探し出すまでは負けてはいられない。

誰も足を踏み入れてない処女雪をわたしの足とスコップは蹂躙する。
SP返事をするんだ!

そしたら、訴えるようなミョーん声。
SP生きてたかヾ(*´∀`*)ノ

SPは元竹山の隣の家のオープン型の物置の材木の隙間にいた。
SPなんとかしてここまで来るんだ。
所有権がいい加減な上に人が住んでるわけじゃないこの小山と違ってそこは人の敷地内、猫であるSPは無礼講で済まされても人間であるわたしは不法侵入にあたる。

今からご飯を持ってくるから竹山の麓まで何とかして来るのだ。
わたし家に取って返し、SPの食料を調達して再度元竹山とその隣の家の境界線あたりまで急ぐ。

今度は無事に到達する。
臆病SPはわたしが用意したご飯をあたりを伺い、恐る恐るながらも平らげた。

わたし、わたしとSPのために元竹山の雪払いに精を出す。
今日は快晴、雪を掻いておけば明日にはSPはここまで来られる。

明日からまたここで会おう。

だが、帰宅したわたしにまた心塞ぐ知らせ。
大寒波がやってくる((((;゚Д゚))))

SPうちの猫になるんだ。
明日から、捕獲でも拉致でもなくSP救助に乗り出そう。

そしてわたし、、。
ピアノの練習が出来ないよ・゜・(ノД`)・゜・





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